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平成23年度 第3定例市議会代表質問
平成22年度決算の審議を行う定例会が9月22日〜11月7日までの日程で行われます。9月28日から3日間は各会派を代表しての質問がありました。民主党・市民連合の代表質問と答弁については下記の内容となっています。
1 今後の財政運営について
1)財政運営の考え方について
 今年の5月に示された中期財政見通しでは、これまでの行財政改革の効果もあって、人件費や公債費を減少傾向にあると見込んでいるものの、それを上回る扶助費や特別会計への繰出金の増加によって、2012年度から2014年度までの合計で337億円の財源不足が想定されるという引き続き厳しい状況になっている。また、これらの見通しには震災による影響が加味されていないし、第3次新まちづくり計画などを通じて、子どもや環境、経済・雇用といった、多様で今日的な課題に取り組むための財源も見込まれていない。加えて、指定都市移行期やその後に整備した数多くの市有施設の更新需要への対応など、更に多額の財源確保が必要であることを考えあわせると、本市財政の先行きに懸念を抱かざるを得ない。

【質】
このような現状を市長はどのように認識しているのか、また、今後の財政運営の考え方について伺う。

【答弁】
 生活保護や医療・介護などの社会保障費が増加する一方で、必要となる一般財源が社借金である臨時財政対策債で手当てされるなど財政環境は厳しく、加えて東日本大震災の影響等もあり、今後の先行きは、非常に不透明な状況にあるものと認識している。事業の選択と集中などにより歳出構造を一層スリム化にするとともに、市税を中心とした収入の確保や、財産・基金の有効活用など財政基盤をさらに強固にし、今後の財源不足を解消し、中長期的な視点に立った安定的な財政運営を行っていきたい。


2)歳入確保対策について
 市税を始めとする市保有債権の収納率の向上は負担の公平性の観点からも、特に力を入れて進めなければならないと考える。また、企業誘致などの経済・雇用対策を積極的に実施して、固定資産税や市民税を確保するなど、さまざまな手法により自主財源の確保を図っていかなければならない。

【質】
今後、市債権の収納率向上や市税をはじめとする財源の確保に対して、どのように考えているのか。また、どのように取り組もうとしているのか伺う。

【答弁】
 産業育成・企業誘致による公用創出、民間開発の促進や観光客誘致による経済の活性化などによる税源涵養を進めるとともに、滞納整理の強化や課税客体の捕捉などに取り組み一定の成果を上げているが、他都市では収納事務の外部委託化や債権管理に関する手続きの明確化・効率化を内容とする条例を制定しているところもあり、今後そうした事例も参考にし取り組んでいく。

2 産業振興施策について
1)札幌市や北海道の優位性を活かした施策の展開について
 札幌のバイオベンチャー企業が大手製薬企業とのライセンス契約の締結を発表し、最大130億円規模の契約になるとの発表があり、札幌では大きく飛躍する可能性のある中小企業がまだまだ頑張っていると伺っている。本市では道内経済界や北海道、道内他都市と連携して「北海道フードコンプレックス国際戦略総合特区(HFC)」の申請、採択に向けて取り組んでいるが、これは北海道で最も可能性を有する「食」について、付加価値のより一層の向上を図っていくものであり、機能性食品の開発などで、様々な研究開発型の企業に活躍の場が出てくるものと伺っている。

【質】
特区構想を効果的に推進するためには、札幌や北海道の優位性を活かした施策の展開が必要であると考えるがいかがか伺う。

【答弁】
 食の機能性に係るデータの解析などにはIT技術の活用が不可欠であり、今後は札幌が強みを有するIT産業と食やバイオとの連携をさらに促す取り組みを進めるなど、より一層の相乗効果を生み出す新たな施策を検討していく。


2)近隣市町村との連携について
 札幌市では石狩市と2009年に企業誘致における協力関係を構築し、お互いの長所を更に活かした誘致活動に取り組んでいくため、企業誘致等の連携協力に関する協定を締結している。また、HFC構想については、江別市とも連携した取り組みを進めていると伺っている。

【質】
今後、近隣市町村との連携をより一層加速していかなければならないと考えまるが、産業振興における近隣市町村との連携のあり方について、どのように考えているのか伺う。

【答弁】
 大消費地であり豊富な人材を擁する札幌市と多くの工場用地と空港や港湾を抱える近隣市町村とが、協力して企業誘致に取り組むことが有効と考える。今後も北海道経済の中心都市としての役割を発揮し、近隣市町村との連携を前提とした新たな立地補助制度や企業間連携の支援策についても検討していく。
3 災害に強い安全なまちづくりについて
 公契約条例が必要な背景には、全国的な景気低迷の中で公共事業の入札では低価格競争が続き、そのしわ寄せが賃金引下げという形で表れ雇用不安や労働意欲の喪失を招いているという現状がある。これを改善するため市が発注した公共工事の請負や業務委託の契約などに、一定水準の賃金支払いを受注者に義務付けることで事業従事者の適正な労働水準を確保することを目的としており、制定する公契約条例の趣旨が浸透し、実効性のあるものにすることが何よりも重要である。

【質】
条例制定に向けて具体的にどのように検討を行い、どのような課題があると認識しているのか、さらに、今後どのように進めていくのか伺う。

【答弁】
 条例の適用範囲、設定賃金額の決定方法、条例の実効性の確保が大きな課題と認識している。引き続き関係団体などから様々な機会を通じて意見を聞き、より多くの市民の意見を反映させるため、11月にパブリックコメントを実施し、平成24年の第1回定例市議会に提出する。
4 財政問題について
1)第3次札幌新まちづくり計画について
 施政方針「さっぽろ元気ビジョン第3ステージ」の中で、札幌の目指すべき方向性として2つのことを述べている。1つは、やさしさとぬくもりがあふれ、市民が安心して暮らせる街を創り人々に安心感を与えることであり、もう1つは札幌が持つ多彩な魅力を磨き高め、世界へ発信することで街全体に活力がみなぎり、だれもが生き生きと活動できる街を創るとしている。この施政方針に掲げるまちづくりの基本的な方向性を着実に実行していくために策定するプランが「第3次札幌新まちづくり計画」であり、4年間の札幌のまちづくりの設計図とも言える。

【質】
市長は、第3次札幌新まちづくり計画について、どのようなことに重点を置いた計画とするのか伺う。

【答弁】
 「安心して暮らせるまち」とは、市民一人ひとりが自分たちの住むまちに愛着を持ち、創造性を生かして様々な地域課題を解決しながら、各世代が支えあうまちであり、生活に必要な機能が身近にある、歩いて暮らせるまちを目指し、@地域の子育て支援の拠点づくり、A高齢者の安心を支える新たな地域福祉の仕組みづくり、Bまちづくりセンターや地区会館のなどの改修促進による地域の活動の場の整備促進、C地域のコミュニティーの核となる商店街の振興など計画化した。
 「活力あふれるまち」とは、誰もが生き生きと活動し、新しい文化を生み出すとともに、札幌の持つ豊かな資源を活かした創造的な事業が展開され、新たな産業が生まれることで、経済が活性化するまちを目指し、@6次産業活性化の支援、A近隣自治体と連携した技術革新分野の企業誘致、B(仮称)市民交流複合施設の整備、C国際芸術展の開催など計画化した。


2)札幌市まちづくり戦略ビジョンについて
 まちづくり戦略ビジョンは、2012年度末の完成を目指して策定に取り組むとされ、策定プロセスにおいては、様々な市民参加の手法を取り入れ市民とともにつくり上げていくことを重視すると言われている。昨年度実施した市民評価については、取り組みそのものについては概ね好意的な評価であったと考えるが、実施手法については議論の時間が短い、利用者の声を聞くことがなかった、選定された事業が削減ありきではないかとの意見があり課題が浮き彫りになったことから、市民評価の手法について改善を図り「まちづくり戦略ビジョン」の策定プロセスである分野別ワークショップと連携して一体的に行うことは市民議論が深まると同時に、将来を見据えた市民評価も効果的に行えるという意味から評価している。

【質】
このような分野別ワークショップを実施するということの意義や期待について、市長の考えを伺う。

【答弁】
 10月に開催する施策分野別のワークショップなどで、参加いただく市民の皆様に、札幌を取り巻く現状や課題認識、現行施策について情報提供し、これまでの取り組みの評価をもらい、目指すべき将来像をイメージしながら、方向性や改善点について検討し、提言をもらいたい。
5 東日本大震災にともなう対応について
1)被災者支援について
 民主党北海道では女性議員を中心に、8月8日に札幌市に居住されている10数組の避難者と意見交換を行い、若い母親を中心に切実な声を聞いてきた。特に、子どもを連れた自主避難者の中には父親は仕事で福島に残り、子どもと札幌に来たものの、避難生活が長期化する中で子育てなど生活全般が母親の肩に重くのしかかり、経済的な面だけではなく孤立感や子育て進学など、先行きの不安を抱えている様子が見てとれた。今、被災転入者の中から支援ネットワークとともに、自ら支援活動を始めたいという声や悩みを共有しながら問題解決につなぐことができる場づくり、託児施設開設への機運などが上がっている。

【質】
遅々として進まない被災地の復興や、いまだ収束を見ていない原発事故の状況から、現状をどのように受け止めて支援していく考えなのか伺う。

【答弁】
これまでも、職業相談や要望に対し助言を行ってきた。今後も国や道の関係機関やNPO団体などと連携を図りながら、ニーズに応じた支援に取り組んでいく。


2)東日本大震災を教訓とした避難所の運営について
 今回の大震災においても、さまざまな課題が指摘されている。そのひとつが、女性に配慮した避難所の運営で避難所ではプライバシーの確保が難しいため、特に女性にとっては悩み、ストレスが深刻化している。具体的には、「更衣室がない」「洗濯物を干す場所がない」「授乳のときに人目が気になる」「子どもの泣き声が周囲に迷惑にならないか心配だ」「夜中に屋外の仮設トイレにいくのが怖い」「日中でも一人で歩くのが不安だ」などの声が上がっていることから、1次避難所である避難所の環境をしっかり整備することが重要であると考える。

【質】
被災地への職員派遣という貴重な経験を活かし、大震災で浮き彫りになった避難所の運営課題の中で、特に女性への配慮についてどのような対応を考えているのか伺う。

【答弁】
 地域防災計画の改正の中で「男女のニーズの違いなど男女双方の視点に配慮した避難場所運営を行える体制について検討」すると課題として認識している。今後、被災地へ派遣した職員へのヒアリングを行うとともに、被災地での実際の対応について調査を実施し、避難所運営のマニュアルの改訂に着手する。
6 ごみ減量等について
1)更なるごみ減量・リサイクル推進に向けた広報・啓発について
 実際に行動を起こしていくのは市民であり、その行動を促進していくためには広報・啓発が必要である。廃棄物・清掃事業に関して、さっぽろのおサイフのような分かりやすい小冊子を作成し市民に周知していくことも一つの方法ではないかと考える。さっぽろのおサイフは、中学生が理解できる内容で作成されており、誰もが身近に財政を考え理解することが出来きる。

【質】
更なるごみ減量・リサイクルを推進していく上で、今後の広報・啓発をどのように進めていく考えなのか伺う。

【答弁】
 22年度のごみ量の実績がまとまり、新ごみルール開始後、初めて年度間で従前との比較ができるようになったことから、これまでの成果を市民に伝える必要があり、誰にでもわかりやすい小冊子の作成など工夫を凝らした広報・啓発を行っていく。


2)レアメタルの資源化について
 最近になって、「都市鉱山」とも言われる使用済み電子機器からのレアメタル回収が、新たな資源物のリサイクルとして大きな注目を集めている。2008年1月に発表された、独立行政法人物質・材料研究機構のリポートによると、日本国内でリサイクルの対象となる金属を合計すると、世界埋蔵量の1割にも達するものが数多く存在するとし、「わが国の都市鉱山は世界有数の資源国に匹敵」とするとされている。環境省では、8月22日、中央環境審議会の小委員会に対し電子機器の再資源化の骨子を示すとともに、採算が見込まれている45品目を併せて提示しています。今後、この小委員会で制度の具体的な内容を検討し来年の通常国会に法案を提出する考えと聞いている。

【質】
「捨てるとゴミ、考えれば資源」となりうる都市鉱山であることから、札幌市として、小型家電を回収しレアメタルを取り出す取り組みについて、どのように考えているか伺う。

【答弁】
 都市規模や回収方式の組み合わせにより回収効率に差異が生じることもあることから、全国都市清掃会議などを通じて、国に対し自治体の現状を踏まえた制度設計を求めていく。
7 福祉施策について
1)「介護支援ボランティア事業」について
 この事業は介護保険の第1号被保険者、すなわち65歳以上で希望される人が、特別養護老人ホームなどの介護保険施設などでボランティア活動を行い、その活動に対して、ポイントが付与され、希望する場合はそのポイントが交付金として交付される。その活動内容としては、施設などにおいて行事やレクリエーションの手伝いや食堂の配膳、施設利用者の話し相手などとなっている。この数年で団塊の世代がまさに65歳を迎えようとしている。団塊の世代は、仕事をしていた時の豊富な知識や経験を身に付けており、退職後も是非、まちづくりの担い手になってもらうことが、何より必要であり、大きな力となると考える。

【質】
高齢者の社会参加を進めていくうえで、介護支援ボランティア事業の実施とその役割についてどのように考えているのか伺う。

【答弁】
 活動に対してポイントを付与することで、ボランティア活動に意欲を持った高齢者が社会貢献活動に参加するきっかけになり、また、身近な地域において気軽に参加できる活動の場が一層広がることが期待できることから、計画に盛り込み新たに実施したいと考えている。


2)「北海道介護保険財政安定化基金」及び札幌市の「介護給付費準備基金」について
 介護保険の制度改正の中で、都道府県に設置されている介護保険財政安定化基金に関する改正があり、これまでこの基金の取崩しが財政安定化のための貸付あるいは交付に伴う取崩しに限定されていたものを、都道府県の判断で貸付や交付のため必要な額を除き、第1号被保険者の介護保険料の負担軽減を図るため、市町村に交付することができることとされた。また、市町村への交付額と同額が都道府県にも返還されることとされたが、これについても介護保険料の負担軽減に活用することが可能である旨国の見解が示された。

【質】
この財政安定化基金の取崩しに関する北海道における現在の動向及び札幌市としてどのように考えているか伺う。

【答弁】
 「介護給付費準備基金」についてであるが、介護保険料の負担軽減については札幌市に設けられている介護給付費準備基金の取崩しによっても、その軽減を図ることができ、2009年度から2011年度の3年間においては、計画額で約21億円、保険料の負担軽減を図っている。この準備基金の今年度の取崩額は今後の介護保険の保険給付費等の状況によって変わってくるが、2010年度末現在では49億円以上の残高となっている。市民生活の負担緩和を考えると、可能な限り準備基金を取り崩すなどして保険料の負担軽減に努めるべきと考える。

【質】
保険料の負担軽減のため、この準備基金の2012年度からの3年間における取崩しについてどのように考えているのか伺う。

【答弁】
 介護保険料の負担軽減のため基金の取り崩しを可能な限り行う必要があると考えていることから、他都市とともに市町村への交付も含めて北海道に働きかけていく。現介護保険事業計画期間において一定程度の取り崩しを行っているが、平成24年度以降の3年間についても、利用者数の増加等に伴う保険給付費の増加が見込まれることから、今期と同様に準備基金を活用していく。


3)施設と地域福祉のつながりについて
 昨年、札幌市社会福祉協議会が実施した調査結果を見ると、市内には高齢者サロンや子育てサロン等、地域が実施主体となっているサロンが約780カ所ある。その中には、高齢者と子ども、その親が交流するいわゆる3世代交流を実施している事例もあり、福祉のまち推進センター事業ではボランティアによる地域の高齢者などの見守り活動が進められている。このように、本市でも、数多くの福祉施設があり、地域でも様々な福祉活動が展開され、多くの人が携わっている状況が見てとれるが、それぞれの活動はその事業目的に沿って進められていることが多く、福祉施設と地域社会が日常的に関わりを持ち継続的に交流を深めている活動や機会が少なく、何かイベント開催時だけ交流するだけでは一過性であり、普段の生活の中では施設と地域のつながりが希薄になっているのではないかと危惧している。

【質】
誰れもが手を取り合い、支え合う共生型の環境を構築していくためには、地域にある福祉施設と地域の方々がこれまで以上に日常的な交流を深めていく必要があると考えるが、どのような見解なのか伺う。また、札幌市は共生型の地域環境を構築するために、今後どのような方策を進めようと考えているのか伺う。

【答弁】
 地域にある福祉施設が、地域の一員として住民との日常的な交流を深めていくことは重要であり、策定中の「札幌市地域福祉社会計画」にも改めて盛り込んでいく予定である。共生型の地域環境構築を進めるには、拠点となる施設が核として住民活動が地域の中で互いに結びつけていくことが重要なことから、コーディネーターや活動事例のPRなどに取り組んでいく。


4)生活保護の自立支援策について
 就労阻害要因がないと考えられる16歳から64歳までのいわゆる稼働年齢層のいる世帯の増加しており、本市では2008年7月には5,498世帯であったが、2011年7月には10,333世帯と、この3年間でほぼ倍増しており、保護世帯に占める割合も15パーセントから21.9パーセントにまで上昇している。

【質】
稼働年齢層にありながら就労阻害要因がないと考えられる世帯が増加する中で、保護受給者に対する就労支援について、強化を図るべきと考えるがいかがか伺う。

【答弁】
 また、厚生労働省によると、2010年度の全国の高校進学率は、一般世帯が98パーセントであるのに対して、生活保護世帯では87.5パーセントと、10%以上の格差があるとされている。

【質】
生活保護における貧困の連鎖を防ぐために、子どもの進学支援など生活保護世帯の子どもの健全育成を支援する事業が求められていると思うが、どのように考えているのか伺う。

【答弁】
 今年度からハローワークと札幌市の役割分担を明確化し、一体的な支援に努めている。さらに、「カウンセリング等就労支援委託事業」や「就労ボランティア体験事業」など、就労意欲を高め自立への意識向上につながる支援を進めていく。子どもが進学に必要な基礎学力や意欲を持って学習する習慣を身につける支援の取り組みは重要な課題として認識していることから、他都市の事例なども参考にしながら積極的に検討していく。
8 今後の母子保健事業のあり方について
1)現在の母子保健事業の課題について
 母子保健事業については、わが会派の代表質問において、母子保健における情報管理や母子保健事業の再構築について質問をし、母子保健事業の情報を一元的に管理するシステムの導入は欠かせないものであること、母子保健事業の再構築にあたっては地域医療推進の観点から、かかりつけ医の役割は重要であるとの答弁があった。児童虐待の発生予防という観点からも、母子保健事業のあり方を見直しが必要であり、子育てに対する不安や負担感を感じている親たちが孤立しないように、身近な地域で気軽に支援を受けることの出来る仕組みつくり、体制づくりを目指すべきと考える。

【質】
新生児訪問指導、乳幼児健診などさまざまな母子保健事業が実施されているが、現状分析から、どのような課題があると認識しているのか伺う。

【答弁】
子どもの健やかな成長を支援するために、生まれる前から18歳にいたるまで、切れ目なく事業を構築していくことが必要であるとともに、職員が積極的に地域に出向いて、医療福祉の関係団体とのネットワークづくりを推進するなど、地域に密着した活動を実践していくことが課題と考えている。


2)今後の検討の進め方について
 母子保健事業は、子どもが生まれる前から支援が開始し、出生後は乳幼児期、学童期、思春期を経て、やがてその子どもたちが次の世代を生み育てるという流れの中で事業展開が求められるものと思う。検討にあたっては、広い視野で母子保健事業全体をとらえる必要があり、専門家などによる高度な議論を要するとともに、市民の要望を踏まえたオープンな進め方をするべきと考える。
【質】
今後母子保健事業のあり方について、どのように進めていく考えなのか伺う。

【答弁】
 検討委員会を設置し、幅広い視点で事業の分析と課題整理、課題解決の方向性などを議論していく。また、市民アンケートやワークショップなどの手法を用いて、要望や意見を把握し提言書をまとめていく予定である。
9 里親制度について
1)里親委託の推進について
 里親制度は、保護者のいない児童や虐待などにより家庭での養育に欠ける児童に対し、登録を受けた里親が自宅で養育し、児童の健全な育成をはかり、公的責任において「より家庭的な環境での養育」で、特に人間形成の基盤が確立する乳幼児期には有効な処遇形態であると考えられている。札幌市においては、2010年度末では里親委託率が16.2%と、国の目標値を上回り、また、里親登録数は159組と政令指定都市の中では一番多い数字となっているものの、実際に里子を養育されている里親数は約半数と聞いている。

【質】
更なる里親委託の推進が必要と思うが、どのように考えているのか伺う。

【答弁】
 本年3月策定の「札幌市自動相談体制強化プラン」において、平成26年度までに里親委託率を国の目標値16%を上回る18%とする目標を設定している。本年5月に里親委託推進委員会を設置し関係機関と連携を深め、里親支援方法の検討を行うなど、更なる委託率の向上に努めていく。


2)里親への支援策について
 実際に里親をしている人の話を伺うと、里子に対し愛情をため込んでも壊れてしまうのは一瞬のことであり、また、日本の家族制度の中では養育するのは母親役の里親であり、ほぼ一人で養育することになる。専門性や客観性が必要になるが、距離感がないために、一杯いっぱいになってしまうということである。実子であっても、母親が子育てに窮することは誰にもよくあることであり、まさに地域やネットワークで育てる二重三重のフォローが必要であると考える。

【質】
これらを解消するためには、児童相談所の支援強化と里親同士の交流、地域の中での連携等が必要と思うが、里親に対する支援をどのように行っているのか。また、今後どのような支援強化を行っていくのか伺う。

【答弁】
 今年度から初めて里子を受け入れた里親への支援として、経験豊富な里親が養育上のアドバイスを行う取り組みも開始している。今後も毎年開催している「里親フォーラム」等の啓発事業を通じ、民生・児童委員を始め多くの市民に里親制度の理解と地域における連携などについて協力を求めていく。
10 不登校対策について
 マニフェストでは、一番目に「子どもの笑顔があふれる街」づくりが掲げられている。子どもたちのあふれる笑顔と元気な声が、明日の札幌を創っていくという視点には、大変に共感しているところである。このための具体策として、不登校の子どもに対応するために、新たに「心のサポーター」をすべての中学校に配置することも示されている。この「心のサポーター」は、登校しても自分の教室に入れない子どもに対応したり、家庭訪問によって本人や保護者へ支援したりすることはもとより、各区の家庭児童相談室やフリースクールなど関係機関との連携を進めることにより、子ども一人ひとりの状況にあわせて、学校復帰や社会的自立に向けた支援をきめ細かに行うとも聞いていいる。

【質】
このような「心のサポーター」を学校に新たに配置することは、大いに結構なことであり、できるだけ早期に実現すべきと考えるが、いかがか伺う。

【答弁】
 「心のサポーター」を配置し、教職員とともに子どもや家庭を支援し環境を整えたい。今後モデル校において段階的に実施し、その成果と課題について検証を行いながら、すべての中学校に配置するよう努めていく。

11 さとらんど内の遺跡公園整備について
 札幌市には多くの縄文遺跡があるが、特にさとらんどでは2区画の大きな遺跡があり、H317遺跡ではおよそ2,000年前の続縄文時代の地層調査から93か所の焚火跡が発見され、その周囲からは、土器や石器など生活の道具が大量に発掘された。焚火の跡からは、さけやニシン、ウグイなどの魚の骨やヒエなどの雑穀類も見つかっている。また、H508遺跡では、遺跡の範囲や内容を調べる試掘調査の結果、およそ2,300年前の縄文時代晩期の土器や石器が発見され、遺跡の範囲も25,000uと広大で、市内でも最大級の遺跡であることが明らかになっている。遺跡は自分の住む土地の歴史を知るうえで、貴重な財産であり、公園として整備することによって、子どもたちが、実際の遺跡に触れることができ、札幌の歴史を体感する機会が生まれ、ふるさと札幌に対する誇りや愛着を育むことに大いに役立つものと考える。マニフェストでは、さとらんど内に保存されている縄文時代の遺跡を活用して、古代の食と文化を体験できる遺跡公園の整備を進めるとあるが、このことはまさに地域の貴重な文化遺産を活用して地域振興につなげていくという意味で大きな期待を寄せている。遺跡公園として整備することにより、さとらんどの魅力がさらに増し世界的にも著名で札幌の観光施設では有数の観光客を集めている隣接するモエレ沼公園との利用にも相乗効果が生まれ、観光都市札幌の新たな観光資源として集客交流にも貢献するものと考えられる。

【質】
この貴重な文化遺産、サッポロさとらんどの遺跡整備について、古代の食と文化を体験できる遺跡公園としているが、どのような取り組み方を考えているのか伺う。

【答弁】
 縄文時代の遺跡については、古代の食と文化を体験できる遺跡公園として整備する予定である。食に関しては縄文時代の生活体験を通して、自然との共生を尊重する心や生命の大切さを学び、地球温暖化や環境負荷の低減などについても考えるきっかけづくりを行っていく。