〒062-0003 札幌市豊平区美園3条5丁目1-15 原ビル1F
TEL:011-832-3332  FAX:011-832-0020  >> 地図
HOME 政 策 プロフィール 議会報告 活動日誌 市政だより リンク

 HOME >> 議会報告
平成23年度 第4定例市議会代表質問
 平成23年度第4回定例市議会が11月29日〜12月14日までの日程で行われました。12月6日から2日間は各会派からの代表質問がありました。来年度予算等に関しての民主党・市民連合の代表質問内容と答弁については下記の内容となっています。
1 今後の財政運営について
(1)2011年度の予算編成について
 札幌市では、先に来年度の予算編成方針を公表し、「伸ばすべきものは伸ばし、変えるべきものは思い切って変える」という基本方針に沿って、「行財政改革推進プラン(案)」に基づく事務事業の見直しや収納率の向上を図って所要の財源を確保しながら、「第3 次札幌新まちづくり計画(案)」の事業を着実に実施することを定めた。現在、この方針に沿って各局から提出のあった予算要求の概要が公表されているが、上田市長3 期目の最初の本格予算として喫緊の課題である、低迷する景気状況や先行きの不透明感への対応はもとより、市有施設の耐震化や備蓄物資の適正配置といった災害対策を着実に進めていかなければならないことなどを考え併せると、これまで以上にメリハリがある、そして市民にとってより分かりやすい予算としていく必要があると考える。近い将来確実に到来する超高齢社会、人口減少という困難な時代を見据え、市長は2012年度予算を具体的にどのように編成するつもりなのか?

【答弁】
 現在策定中の第3次新まちづくり計画に盛り込んだ事業を可能な限り具体化するとともに、行財政改革推進プランに基づいて、持続可能な財政構造の確率に向けた取組を着実に進めていく。予算要求の査定内容や論点について段階を追って公表するなど、これまで以上に編成過程の透明化を図るとともに、国政の状況にも留意しながら、トップマネジメント機能を効果的に発揮していく。


(2)債権管理に関する条例について
 市税などの自主財源をできるだけ多く確保し、他の政令指定都市と比べて脆弱だといわれている財政基盤を少しでも充実強化させていくことが重要だと考える。このような認識のもと議会で「市税を始めとする市保有債権の収納率向上など、歳入確保対策についてどのように取り組もうとしているのか」との質問に対し、「他都市において債権管理に関する条例を制定しているところもあることから、そうした事例も参考にしたい」との答弁があった。また、決算特別委員会では、理事者から「条例制定に向けた作業を進めていきたい」との答弁があった。条例にはどのような内容を盛り込むことを検討しているのか、また、いつ頃までに条例を制定したいと考えているのか?

【答弁】
 全体的な債権管理の精度を向上させることにより、収入額や収納率の底上げを図ることを目的として、その一連の手続きを定める条例を制定したいと考えている。具体的内容としては、債権管理に関する市長の責務の明確化や、異なる債権における滞納者情報の相互利用、さらには事実上徴収が不可能な債権を放棄するための手続きなどを盛り込みたいと考えている。現在、札幌弁護士会の協力を得ながら、内容についての検討を進めているところであるが、来年の第1回定例市議会には条例案を提出したいと考えている

2 公契約条例の制定及び入札制度の改善について
(1)条例の適応範囲外の工事などについて
 わが会派では、2008年から今日まで公契約条例の策定に向けて検討委員会を立ち上げ様々な角度から調査と議論を積み重ねてきた。こうした中で、市長が仮称、札幌市公契約条例素案を関係常任委員会に説明し11月22日から市民へのパブリックコメントを実施したことは的を得たものであり高く評価している。条例の適用範囲以外の工事及び業務契約に対しても条例の趣旨が尊重される実効ことが必要であり、条例の実効性の確保とその浸透状況を見極め適用範囲の拡大も視野に入れておくべきと考えるがいかがか?

【答弁】
 条例については施行後、その運用状況を的確に把握するとともに、賃金の支払い状況や労働者への周知方法など様々な観点から検証を行い必要に応じて見直しを行う予定。適用範囲の拡大についても、条例の趣旨の浸透状況や実効性の確保状況などを考慮に入れて検討を行っていきたい。


(2)作業報酬のあり方について
 条例素案の中でも税金を原資とする札幌市の発注事業を通じ品質低下等が生じることのないよう労働者の適正な労働環境の確保を図る必要があるとしてる。また、今後、作業報酬下限額設定にあたり、工事は国の公共工事設計労務単価、業務は建築保全業務労務単価を基準に生活保護基準その他の事情も勘案し審議会の意見を踏まえて設定するとなっている。しかし、現在、国が定めている札幌市の公共工事設計労務単価等は全国最低水準での下落傾向にある中で、さらにそこから一律80%又は90%を下限とすることは条例素案の趣旨に矛盾すると言える。一次下請、二次下請であっても51職種ある公共事業設計労務単価を基本に熟練工は100%、それ以外は90%程度確保する報酬区分を設定しなければ条例素案の趣旨が活かされないと思うがどうか?

【答弁】
 作業報酬下限額については、条例の趣旨を踏まえながら、労働者、使用者の関係者などで構成される審議会において議論いただくこととしており、その意見を十分踏まえて決定していきたい。


(3)入札制度の改善について
 条例素案では条例の制定により労働者に一定額以上の賃金が支払われることを前提にした入札が行われることによって、より適正な価格による競争を促す効果が期待できるとしている。しかし、これらは業者の条例趣旨の理解や企業努力だけでは限界があり入札制度の改善が必要である。その1つ目は、札幌市と北海道とでは最低制限価格及び低入札調査基準価格が異なっている点であり、同一市域内で同規模の工事や業務の経費算出基準が異なることにより受注者に不利益が生じていることは明らかである。2つ目は、特定共同企業体の構成要件で、現在は、市内に主たる営業所を有する者が原則として2分の1以上含むことや混合入札も可能となっているが、これまで市内業者を構成員代表とするよう見直しを求めてきた。新年度から最低制限価格及び低入札調査基準価格の設定基準を少なくても北海道の基準に引き上げるとともに、特定共同体結成要件についても市内の景気、経済、雇用のテコ入れの視点から市長は暫定措置として同企業体の構成員代表は市内業者に限定する政治判断をすべき時期に来ていると思うがいかがか?

【答弁】
 最低制限額の引き上げについては、現在、国及び北海道の設定基準や落札率の推移等を踏まえ、その引き上げ幅について検討している。また、条例試行を視野に入れ、工事及び清掃・警備などの業務委託について、平成24年度の当初事業から反映できるように併せて検討を進めている。
3 札幌・大田(テジョン)姉妹都市提携記念訪問について
 本年10月には、上田市長をはじめ、市民訪問団、経済訪問団、市議会議員訪問団など約100名からなる札幌市の公式訪問団が大田市を訪問し、現地で1周年を記念した事業に参加している。姉妹都市交流は、市民レベルを中心に推し進め、相互理解と友好親善の促進を図ることを基本と考えるが、行政レベルとしては、互いの施策の良い点を学び合い、まちづくりに生かしていくのも極めて重要なことである。今回、わが会派も市議会議員訪問団に参加し、大田市庁舎の20階に設置されている「子ども向け図書館」や市民や職員から持ち込まれた不要になった衣類や書籍を販売するリサイクルショップ「幸福売店」という取り組みなど、札幌にも取り入れるといいのではないかと思う施策があった。市役所庁舎のスペースやリサイクルショップの市場性等、大田市と異なった状況があり課題もあると思うが、こうした大田市の取り組みを、札幌に合った形で取り入れていくべきと考えるがいかがか?

【答弁】
 記念訪問では、「幸福売店」をはじめとする、社会全体でみんなが支え合っていこうという、大田市の施策に深く感銘を受けるとともに、市庁舎が多くの市民の活動の場として賑わっている様子を拝見し意を強くしたところである。今後、区役所など市有施設の改築や新たな市民複合施設の整備の機会などもとらえ、市民が憩い集える機能をできる限り取り入れていきたいと考えている。
4 福島第一原子力発電所の事故に伴う札幌市の放射能汚染等の対策について
(1)被災地の災害廃棄物の広域処理について
 国は、福島県以外の被災地の災害廃棄物の広域処理を進めるとして、各自治体に対し受入調査を実施し、処理にあたってのガイドラインを示しているが、多くの混乱を引き起こしている。その理由としては、セシウムの濃度基準が1s当たり8,000ベクレルと、原子炉規制法で定める基準の80倍と極めて高い数値であること。焼却の際に、バグフィルターによってセシウムが、どの程度除去されるのか明確になっていないこと。費用は国が負担するとされているが、検査体制や調査等については不明なこと。照会文書が非公開であるなど手続きが極めて不透明なことである。東京都は受け入れを開始しているが、独自の検査体制のもと、国よりも厳しい検査、搬送の基準で行っているとはいえ、事前の議論、住民説明、事後検証などの課題は残されたままとのことである。札幌市は10月に、環境省に対し「安全性の確証が得られる状況にない」として、現時点で災害廃棄物を受け入れることはできないと回答していると聞いている。環境省が示したガイドラインに基づく災害廃棄物の受け入れについて、市長はどのように考えているのか伺う?

【答弁】
 国が示すガイドラインは、広域処理に係る安全性の考え方を、国の災害廃棄物安全評価検討委員会における専門家の検討を経て取りまとめられたものと認識している。しかしながら、このガイドラインは災害廃棄物の移動から最終処分までの行程における安全確保のための十分な基準や手続きが明確に示されたものではないと考えている。このことから、現時点では国のガイドラインに基づく災害廃棄物の受け入れについては、市民の安全・安心を守るという観点から行う考えはない。


(2)原子力災害対策について
 北海道は、原子力防災計画を抜本的に見直すとして有識者の専門委員会を設置し、その報告書を11月21日にとりまとめたが、肝心なPAZやUPZの範囲については、国が早急に示すことと述べただけで、札幌市も含め、どこまでの自治体がこれらの範囲に含まれるかについては、明らかにされていない。札幌市は、泊原子力発電所から60キロしか離れておらず、福島第一原子力発電所から同程度の距離である福島市で除染作業に追われているといった状況を考えると、泊原子力発電所で同じ規模の事故が起きた場合に備えて早急に対策を講じておくべきであり、また、事故が起きた際には、周辺の多くの人が札幌市に避難されてくることが考えられることから、札幌市抜きで実効性のある防災計画を策定することはできないと考える。札幌市として、今回示された「原子力発電所に係る防災対策を重点的に充実すべき地域に関する考え方」をどのように受け止めているのか、また、いつ起きるかわからない事故に備えて、今後どのように対策を進めていこうとするのか伺う。

【答弁】
 原子力発電所の事故は被害や影響が多大となることから、その災害対策をより広範囲な地域で実施すべきであると考えている。新たに原子力災害対策を地域防災計画に盛り込むこととしており、国や北海道の動向を見据えながら、福島県や海外での対応事例の調査を行い、必要な対策の検討を進めている。
5 食産業振興について
(1)特区採択の見通しと施策展開について
 今年の9月に北海道経済連合会や北海道、道内3市と連携し、北海道を東アジアにおける食の研究開発・輸出拠点とすることを目指した「北海道フード・コンプレックス国際戦略総合特区」の申請を行っている。この特区は北海道の「食」を1次産業から1次・3次産業まで総合的・有機的に連携させることにより高付加価値化し、成長産業に育成していこうとする構想であり、この構想の実現は札幌市・北海道の農業・食産業の振興、ひいてはわが国の農業・食産業の国際競争力の強化に大きな役割を果たすものと考えている。この特区が採択されれば、税制上・財政上など、国の総合的な支援措置が活用できるようになり、食産業の一層の振興が可能になるとともに具体的な事業が動き出すことで、本市の厳しい雇用環境の改善にも大きく貢献するものと期待している。北海道フード・コンプレックス国際戦略総合特区の採択の見通しと、本特区が採択された場合、本市としては、どのような施策展開を図っていくつもりか伺う?

【答弁】
 今後の施策展開については、食資源の高付加価値化を図るため、北大リサーチ&ビジネスパークを中心とした産学官連携による研究を推進するとともに、成長著しい東アジア市場の需要を見据え、輸出向け商品の開発や貿易実務の支援強化などによって、北海道の食産業の振興に取り組んでいく。


(2)札幌テクノパーク・リノベーション推進事業について
 食産業を振興していくため、食の高付加価値化に向けた取り組みを進めていくとのことであるが、議会での答弁によると、具体的な高付加価値化を推進するためには、食材の機能性についての調査分析や、それを活用した食品の開発などを行う、いわゆるバイオ産業の一層の振興が必要となるとのことであった。先に素案が示された「第3次札幌新まちづくり計画」では、IT産業が集積する札幌テクノパークに、バイオや食関連の研究開発施設が入居できるように再構築するという「札幌テクノパーク・リノベーション推進事業」が掲げられている。「札幌テクノパーク・リノベーション推進事業」のねらいと、同事業によって具体的にどのような取り組みを進めようとしているのか伺う?

【答弁】
 技術連携を目的とした研究会の開催や近隣の北海道情報大学や食品加工研究センターなどとの連携により新たな研究開発を促進していく。
6 基幹系情報システムの他の自治体による利用について
 基幹系情報システムの再構築にあたり、産業技術総合研究所の手法を採用して「グラスボックス化」を図り、特定のメーカーへの依存の解消や分割発注による地元中小企業の参入機会の拡大を実現するという、全国でも例のない先進的な手法で開発を進めており、一定の成果を出していることについては評価している。来年度から順次稼働を始める基幹系情報システムを他の自治体が利用するとなれば利用料収入が期待できるほか、類似したシステムができることで、似かよった作業を共同で効率的に行うことが可能になり、さらに、地元のIT企業が本市の基幹系情報システムの再構築に関わって身につけたシステム開発のカを発揮できる場が拡大することにつながることから、今からでもその検討をすべきと考えている。開発が完了し順次稼働を始める本市の基幹系情報システムを他の自治体が利用することについての考え方を伺う?

【答弁】
 特定業者との随時契約の解消による調達の透明化や地元企業の受注機会の確保など、本市の情報システムを巡る課題の解決が図られるように事業を進めている。グラスボックス化した透明性の高い札幌市のシステムを、他の自治体が改修を加えながら利用することについて権利関係や利用料なども含めて調査・検討していく。

7 NPO法の改正に伴う今後の取り組みについて
 NPO法は1995年の阪神・淡路大震災で、町内会・自治会とともに、民間の非営利団体、すなわちNPOやボランティア団体などの市民による自主的・自発的な活動が、地域の復興に大きな力を発揮したことを契機に制定されている。今年3月に発生した、東日本大震災後の復興支援においても発生時から多くのNPO法人が活躍し、様々な社会的ニーズに係わりながら存在感を高めている。NPO法が施行されてから12年が経過し、法人数が全国で4万を超える実績になってはいるが、税制上の優遇措置のある認定NPO法人は、全国で僅か230程度に留まっているのが現実である。これを踏まえNPO法人の財政基盤の確立と普及等のため、超党派の議員立法で今回の改正が行われ来年4月以降は札幌市内に事務所のある団体と認定NPO法人について札幌市長が所轄することとなった。今回の改正で、来年4月からは札幌市が新しい所轄庁になることから、新所轄庁として、今後どのように取り組み、どのような効果を描いているのか伺う?

【答弁】
 この法改正を契機に、新しい公共の担い手であるNPO法人と、より連携を深め多様化する地域課題に積極的に取り組むとともに、市民や企業ともこれまで以上に協働し、地域の絆と支え合いによるまちづくりを推し進めていく。

8 福祉関係3団体の再編統合について
(1)統合の判断と事業展開について
 社会福祉協議会・在宅福祉サービス協会・福祉事業団の福祉関係3団体の再編統合については、それぞれの事業の特徴や現場の議論も保障しながら、各団体とよりよい方向で議論していくことが大切だと考えている。議会での質疑では、3団体の再編統合を1つのビジョンとし、各団体からの提案を踏まえながら段階を踏んだ再編・統合の選択肢を含め、メリット・デメリットを整理し、今後の方向性について整理したいとの回答があった。 各団体においても3月に行われた理事会・評議員会で統合に向けた正式な協議に入ることが了承され、2013年4月の統合を目指しているが、各団体がそれぞれ実施している地域福祉推進事業・在宅福祉推進事業・施設福祉関連事業を、総合的かつ有機的に提供できる体制を整備し、市民一人ひとりの暮らしを尊重する福祉社会の実現を目指していくとされているが、札幌のまちらしいサービスを提供する先駆的団体として、新しい社会福祉協議会の事業運営を期待している。最終的に札幌市として3団体を統合する方向性を打ち出した判断についてと、統合することによってどのような事業展開を考えているのか伺う?

【答弁】
 本市の福祉のセーフティネット機能をより一層強化するためには、3団体の事業を有機的に結び付け、福祉・介護・保健・施設が一体となったサービスを提供できる団体とする必要があり、3団体の業務一元化執行体制の見直しによって、より効率的かつ弾力的な事業展開が期待され、団体の経営基盤の安定強化も見込まれることから、統合することが適切であると判断した。具体的な事業は、検討すべき項目が多岐にわたり様々な課題があることから今後とも議論を深めていきたい。


(2)訪問介護サービスの提供による民間事業者への影響について
 3団体が統合することによって、新しい団体は非常勤職員も含めると1,500人以上の職員を抱える組織になると聞いているが、在宅福祉サービス協会が実施している訪問介護事業は、民間事業者とも競合していることから、再編統合によって民間事業者への影響が大きいのではないかという懸念の声も上がっている。新団体が訪問介護サービスを提供する必要性と民間事業者に対する影響について伺う?
【答弁】
 公的な団体による介護サービス提供の継続は必要と考える。また、介護保険制度の導入以降、訪問介護サービスの市場が拡大し、民間事業者が増加・成長する中で全市の訪問介護利用者数のうち、在宅福祉サービス協会の割合は1割台で推移しており、民間事業者への影響は少ないと認識している。
9 子育て・子育ち支援について
(1)ワーク・ライフ・バランスの取組み状況について
 札幌市の2009年合計特殊出生率は1.06で、これは全国平均1.37と比較すると大幅に低い数値であり政令市の中では最低となっている。景気の悪化による社会経済状況、核家族化による子育て家庭の孤立化、深刻化する児童虐待の問題などの、子育て・子育ちをめぐる環境の変化による、「子どもを育てていくこと」にかかる強い不安感や負担感があると考えている。また、本市において、共働き世帯が増加し、働きながら子育てをする親たちが増えている現状を考えると、仕事と子育てを両立できる環境、特に職場環境を改善していくこと、つまり、ワーク・ライフ・バランスの視点がもっとも重要である。ワーク・ライフ・バランスの実現のためには、企業の意識確認や取り組みが必要で最近では積極的に取組む企業は増えてはいるが、今の厳しい経済状況のもとでは行政が積極的に個々の企業を支援し、実効性のある取り組みを進めていくことが必要だと考えている。ワーク・ライフ・バランス推進事業について、現在までの取組状況、そして、今後の方向性について伺う? 

【答弁】
 積極的に取り組む企業を独自の基準で認証しており、認証企業数は今年11月現在277社となっている。認証企業に対しては、育児休業取得者が出た企業への助成金支給やアドバイザー派遣、札幌市との契約上の優遇など、個々の企業にとって魅力ある様々な支援策を設けてきた。今年度は、一定の要件を満たした認証企業が札幌市の融資制度を利用した場合の利子を一部助成する制度や、事業所内保育施設を設置する企業への補助制度を創設するなど、今後も、さらに実効性が上がるように十分にPRを行い、市内企業においてワーク・ライフ・バランスが実現するよう支援していく。


(2)ひとり親家庭への支援について
 二人親家庭より困難な条件の中で子育てをしているひとり親家庭には大変厳しい環境であり、子育てをしながら経済的に自立できる環境と、子育ての中で直面する様々な悩みを気軽に相談できる体制づくりを進めることが大事だと考えている。2010年8月より、父子家庭にも児童扶養手当が支給されるようになり父子家庭、母子家庭の差はなくなっているが、同じ「ひとり親」であるのに婚姻歴のないシングルマザーは、寡婦控除の取り扱いに差があることからシングルマザーの多くが利用する保育所の保育料にも大きな影響があり、3歳未満の子ども1人を保育所に預けた場合の保育料は年間で最大17万円もの差になるとの試算もある。寡婦控除適用の可否は税制の問題であるが、できるところから見直しを図るという柔軟な対応も必要であると考えるし、現に政令市の中でも、岡山市と千葉市が保育所保育料に関して、寡婦控除のみなし適用を行っていると聞いている。市長は、日本一の「子育てしやすい街」を目指していく中で、ひとり親世家庭への自立支援に向けた次期札幌市母子家庭等自立促進計画の策定にあたって、ひとり親家庭の状況をどのように把握し計画に反映させるのか伺う? また、この計画には、父子家庭への支援も含まれるが、それがわかるような名称についても検討すべきだと思うがいかがか?さらに、子育て、子育ちを支援する観点から、本市においても保育所保育料に関して、婚姻歴のないシングルマザーの寡婦控除のみなし適用を行う考えがないか伺う?

【答弁】
 ひとり親及び寡婦世帯に対するアンケート調査を行い、その調査結果や国の方針との整合性、関係者の意見等を考慮し、効果的な支援策を策定し名称の変更についても検討していく。保育料は税額によって決定されるため、同じ収入状況の世帯であっても寡婦控除の無いシングルマザーの方が離別、死別の母子世帯よりも高くなる傾向にあり、特に低所得階層において影響が大きいことは認識している。子育ての支援の観点から、一連の保育所保育料の見直しと併せて実施に向けて検討していく。
10 今後の生活道路排雪支援制度のあり方について
 近年の急激な高齢社会の進行などを受け、地域にとって作業に伴う労力の提供が要らない除雪パートナーシップ制度へと移行しつつある一方で、市民助成トラック制度についても根強い人気があり利用されているが、両制度が発足してから相当の年数が経過し制度的な疲弊や札幌市全体の雪対策を取巻く環境も大きく様変わりしており、特に「ダンプトラックの減少」については、この制度にとって大きな課題と言える。ダンプトラックは、公共工事縮減の影響から、近年徐々に台数が減少しこれまでにも問題視されてきたが、3月11日に発生した東日本大震災に対し「全力で復興にあたる」という、日本全体の大きな命題の中で、北海道のダンプトラックに対して、どれほどの応援要請があるか未知数であるが、今後の復興工事を考えると相当な台数が応援にあたることも想定される。2009年度からの10ヵ年計画である「札幌市冬のみちづくりプラン」を策定し、さらに2010年12月には、プランを適切に進行管理するための「アクションプログラム」を策定している。この「アクションプログラム」では、生活道路の排雪支援制度について、ダンプトラックが減少する中で、 制度のルールを順守することにより、排雪量を抑制し制度の継続を目指すことが掲げられているが、状況が改善されない場合には生活道路の排雪支援制度そのもののあり方を見直すなど、新たな取組みを実施することにも触れている。ダンプトラックの減少傾向を受け、本市としても早急な対策を立て冬の市民生活への影響を最小限に止めることが重要だと思っている。ダンプトラックが減少するなかで、札幌市の市民生活に欠くことのできない生活道路の排雪支援制度について、当面どのように進めていく考えなのか、また、除雪パートナーシップ制度と市民助成トラック制度について将来的なあり方をどのように考えているのか併せて伺う?

【答弁】
 ダンプトラックを確保することが難しくなっている状況においては、雪たい積場へ運搬する排雪量を極力抑えていくとともに、限られた台数で効率的に作業をすることが重要と考えている。このため、除雪パートナーシップ制度における、生活道路の排雪時に一定の雪を残すルールの徹底を図るとともに、市民助成トラック精度においても同様な取り扱いを地域に働きかけていく。また、併せて公共用地活用などによる地域内での雪処理の推進や排雪作業時間の拡大など、作業効率を上げる様々な取組を進める中で、冬期間の生活道路の環境確保に努めていきたい。今後もダンプトラック台数の推移を見極めていくとともに、排雪のルール徹底など、街の中に雪を残すことへの市民の理解を求めることや、排雪作業のさらなる効率化に取り組む中で、これらの効果も検証しながら、生活道路の排雪支援制度のあり方について検討していく。

11 地域のまちづくり活動の展望について
(1)若者の参加と大学との連携について
 地域の絆を深めていくためには、町内会や自治会が中心となっている地域のまちづくり活動の活性化と活動を支える人材の確保が最も重要である。現在、まちづくり活動の担い手の高齢化などが顕著であることから若者が参加する地域のまちづくりについて、より一層取り組んでいく必要があると思っている。多くの市民は地域のまちづくり活動への参加について、意欲的との調査結果も報告されており、単に、まちづくりに参加するきっかけがないという若者の声も聞いていることから、若者に合わせたきっかけづくりが重要である。特に、震災の関係では、文部科学省からボランティア活動への積極的な参加を促す通知も出されているが、大学との連携、講義やゼミと地域活動の連携がより一層求められている。若者のまちづくり参加に向けた取組の拡充、また、大学との連携が重要と思うが、この点を今後どのように考えているのか伺う?

【答弁】
 新たな学生サークルの参加を呼びかけるなど更なる拡充を図るとともに、大学の授業の中で学生が地域のまちづくり活動に参加・体験するよう働きかけていく。


(2)地域のまちづくり活動の支援策について
 11月22日に、地域の概況や課題をまとめた「地域カルテ・マップ」が公表され、これを生かして地域ごとのまちづくりの方向性を話し合い、そのビジョンに沿った活動を活性化させていく必要があるが、町内会や自治会、福祉のまち推進センター、商店街・NPOなど地域のまちづくりに関わる構成団体は多種多様であり、それぞれの団体や市民が自分たちのまちのことを話し合い行動しやすい環境づくりを積極的に支援するべきだと考える。この地域カルテ・マップの公開を機に、これらが地域ごとに有効に活用されるための方策について、どのように考えているか伺う?

【答弁】
 この地域カルテ・マップを基に、町内会をはじめ様々な団体やグループがワークショップなどを開催し活発な議論が広がることを期待している。本市としても、まちづくりセンターを通じて会議の調整役の派遣などを行い、ワークショップの運営を支援していくほか、地域の要望に応じたオリジナルマップの編集・作成など、できる限りニーズに即した支援を行っていく。

12 白石区複合庁舎整備について
(1)新庁舎の整備方針とこれまでにない特徴について
 「白石区複合庁舎整備基本計画骨子」では、白石区役所を含む4つの公共施設の移転整備と民間機能の導入を事業の柱とし、今年度中に基本計画を策定し供用開始を2016年度とするスケジュールが示され、今後の進捗について区民とともに大いに期待している。白石区役所の建て替えは、初めての区役所更新で、区役所は多くの市民が訪れる最も身近な公共施設の1つであり、時代の要請に対応した市民サービスが提供されるばかりでなく、多くの区民が集まる場としてまちづくりの起爆剤にもなり得る施設であることから、単に建て替えるということだけではなく、新たな時代に対応した将来の区役所像を見据えた施設整備であるべきだと考える。新しい白石区役所は、どのような特徴を有し、また、どのような事項に配慮した施設整備とするのか伺う?

【答弁】
 より一層区民に開かれ利用しやすい施設とすることを基本とし、多くの区民が集い憩える機能も取り入れ、将来の区役所建て替えのモデルとなるよう取り組んでいく。庁舎の顔となるエントランスは、地下鉄コンコースと直結させ、各種団体のイベントや情報発信にも利用可能なスペースを確保するとともに、「元気カフェ」の設置も検討する。また、障がいのある方や高齢の方などの意見もいただきながら、施設整備を進めるバリアフリーチェックシステムを庁舎施設として初めて導入し、誰もが使いやすい人にやさしい庁舎となるよう取り組んでいく。さらに、札幌の子どもたちの健やかな成長を支えるため、子ども読書活動を推進する機能や、ボランティアの育成など読書活動を通じての子育てを支援する機能導入についても検討していく。


(2)防災と環境への取組について
 東日本大震災では、震災時における避難、救護、その他応急対策の拠点となるべき公共建築物にも甚大な被害が及び、防災拠点の機能確保の重要性が改めて認識され、札幌市においても区役所や区民センターは区の災害対策本部や収容避難場所として万が一の事態を想定した施設整備が重要である。一方、環境への取り組みについて、本年3月に策定した「札幌市温暖化対策推進ビジョン」では、低炭素社会の将来像や削減目標を示しており、「環境首都・札幌」を目指す意欲的な取組として評価している。新しい複合庁舎の防災と環境への取組について、それぞれどのように進めていくのか伺う?

【答弁】
 災害時の区災害対策本部などへの電力を補う非常用電設設備や、緊急貯水槽などの応急給水施設の整備を含む防災拠点として諸機能について、今後、札幌市地域防災計画の見直しを踏まえ検討する。また、環境への取組は、まちなみに配慮した植栽を始め、屋上緑化や保育園園庭の芝生化など、みどりの確保に取り組むとともに、太陽光や木質パレットを含む再生可能エネルギーの導入について検討し、総合的な環境配慮を行う。


(3)民間機能の導入について
 計画地を含むその周辺は、第4次長期総合計画などにおいて地域中心核として位置づけられていることを踏まえ、複合庁舎の整備とともに商業、医療などの民間機能の導入を図る方針を改めて計画骨子に示している。区民ワークショップでは、拠点づくりの考え方として、民間施設の併設による活気づくりが意見としてまとめられたほか、区役所来庁者アンケートでも公共機能に限定されない多様な活用を期待する声が多数寄せられていると聞いているが、地元で事業を行ってきた人にとっては、地域経済の活性化に期待しながらも、まちの変化に不安を抱いている人もいると考えられる。民間機能の導入について、どのように取り組んでいくのか伺う?

【答弁】
 地域の各団体の代表者と公募市民などで構成する検討会や、計画地周辺の住民・事業者を対象とした説明会を開催するなど、多様な意見をいただきながら取り組んでいく。また、導入手法については将来の社会環境の変化に対応できるよう定期借地方式を活用することとし、事業者選定については、来年度以降の公募に向け、用地の利用条件や事業者の審査方法などの条件を今後検討していく。