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2020年第1回定例市議会 代表質問
1 財政運営について
(1) 2020年度予算案で特に力を入れた施策について
 予算案では、「安心して暮らせるまちづくり」「女性の活躍を応援し、子どもが健やかに育つまちづくり」「人材を育み成長を続ける躍動のまちづくり」「魅力と活力にあふれるまちづくり」の4つを予算の柱に位置付け、アクションプラン2019に掲げた計画事業の約9割に着手し、目標達成のための「スタートダッシュ予算」となったことは大きく評価している。我が会派は、2020年度の予算編成に当たり、人口減少対策として、子育て支援の質・量の充実や一貫性のある施策を推進し、安心して生み育てることのできる環境整備に、より一層取り組むことや、若者の道外流出を抑制するための雇用促進策と、雇用の定着に向け、安心して働くことのできる環境整備をさらに進めることを求めてきた。
 そこで、2020年度予算案で特に力を入れた施策について、市長の考えを伺う?

【答弁】
 令和2年度予算は、アクションプラン2019の目標達成に向けたスタートダッシュ予算として、都市の強靱化、子育て支援の充実、産業人材の育成や観光施策、都市の魅力づくりなど積極的に計上した。具体的には、少子化対策として子ども医療助成や第2子保育料無償化の対象拡大による子育て世帯の負担軽減のほか、市内2ヶ所目の児童相談所の整備に向けた取組など、子どもの見守り体制を強化した。加えて、地元に就職する若者を増やすため、新たにさっぽろ連携中枢都市圏内の中小企業を対象としたインターシップを開催するほか、地元定着を促すための奨学金返還支援に向けた取組に着手する。更に、開催が迫る東京2020オリンピック・パラリンピックの成功と、その先にある、2030冬季オリンピック・パラリンピック招致につなげていくための取組を進めていく。


(2) 今後の財政運営に対する認識について

2020年度予算案では、財政規律を堅持した結果、アクションプラン2019で示した中期財政フレームと比較し、2020年度末の基金活用額は当初想定を17億円下回る28億円、市債残高についても当初想定を15億円下回る1兆1,383億円に抑制され、財政の健全性は確保されている。今後、人口減少や超高齢社会の進展が見込まれる中、老朽化する公共施設の更新需要の本格化や北海道新幹線の札幌延伸といった、様々な転換点に差しかかろうとしており、将来世代に過度な負担を残さないよう財政規律を維持し、持続可能な財政運営の取組が一層求められている。
 そこで、2020年度予算案と合わせて公表した中期財政フレームを踏まえ、今後の財政運営に対する認識を伺う?

【答弁】
 少子高齢化など人口構造の変化に伴い社会保障関係費が増加し、老朽化した公共施設が更新時期を迎えるなど、今後の財政需要は増加することが見込まれる。このような状況にあっても、将来にわたって持続可能なまちづくりを進めるためには、選択と集中を図り、まちと人の未来への投資には積極的に資源を配分していくことが必要と考える。また、建設事業費の抑制や平準化を図る公共施設マネジメントの取組や、歳入歳出全般にわたる不断の見直しを行い、中期財政フレームに基づく予算編成によって財政規律を堅持することでバランスの取れた財政運営に努めていく。
2 第2期さっぽろ未来創生プラン(案)について
 札幌市においてもここ数年のうちに、自然減が社会増を上回ることによって人口減少に転じることが予想されており、今後まちの活力が失われることも強く懸念されることから、人口減少対策の両輪として、少子化対策と道外への転出抑制の二つの対策が必要である。
 第2期さっぽろ未来創生プラン(案)においては、札幌市の合計特殊出生率が低い要因の一つとして、全国に比べて高い未婚率が挙げられている。
 2018年に札幌市が行ったアンケート調査では、男女共に結婚への最大の障害は生活を維持するための資金が課題である、とされており、札幌は全国より若者の所得が低い傾向にあり、収入への不安を軽減する取組が必要である。また、道外転出を抑制するためには、広大な北海道において、全道人口の3分の1が集中する道都・札幌市による、道内市町村との広域的な連携を強化した取組が重要かつ効果的だと考える。
 そこで、若年層の所得が低いことへの認識とその対応をどのように考えているのか、また、人口減少に対して、北海道や道内市町村とどのように連携して取り組んでいくのか、伺う?

【答弁】
 まず、札幌に住む若年層の所得については、全国と比較して低位にあること
 に加え、バブル景気直後と比べても低く、結婚や子どもを生み育てたい希望を持つ世代の不安感となり、さらに高い所得を求めて首都圏への転出につながっている可能性があると認識している。そのため、第2期プランでは、質の高い雇用を生み出す産業の育成に加え、奨学金の返還支援や子ども医療費助成の拡充等、若者の所得への不安や子育て世代の家計負担を軽減する取組を強化していく。
 次に、道内自治体との連携については、人口減少・少子高齢化が進む中にあっても、北海道が持続的に発展し続けるためには、札幌の都市機能やまちの魅力をさらに高め、経済の活性化を図り、その効果を波及させるなど、道都札幌が北海道全体を先導していくことが重要と考えている。
 こうしたことも踏まえ、第2期プランでは、さっぽろ圏域における若者の地元定着や首都圏からの人材還流、さらに札幌市民と道内市町村をつなぐ関係人口の創出などに取り組み、北海道や道内市町村と連携を深めながら、若い世代を引きつけ道内にとどめる役割をしっかりと果たしていく。
3 防災施策について
(1) 地域住民の防災意識の向上について
 札幌市では、全市レベルの総合防災訓練をはじめ、各区主催の防災訓練、地域における自主防災組織の訓練支援などを行い、2017年度からは、災害対策基本法に定められた「地区防災計画」のモデル事業の取り組みを行っている。この地区防災計画は、行政からの押し付けではなく、地域住民のみなさんが主体となってテーマを考えて取り組むもの。市民のワークショップは、地域住民の皆さんが防災について考え、それを議論していく過程を見ると自ずと防災意識が高まるということを実感した。
 札幌市のモデル事業も今年度で10地区に広がり、昨年12月には、この10地区が集まる「地区防災計画フォーラム」が開催され、この中ではそれぞれの取り組みを発表する場を設け、お互いを刺激しあえる大変有意義なフォーラムだったと感じた。
 地区防災計画は、地域が主体となって作成するが、取り組むべきテーマは多岐にわたり、計画作成後、本市が適切な支援を行うことで、引き続き、別のテーマにも取り組んでいくことにより、さらに地域の力が引き出され、防災力や防災意識の一層の向上が図られると考える。
 そこで、地区防災計画の取組をより充実したものへと発展させ、地域の防災意識を向上させていくために、今後、札幌市として地域に対してどのような関わりを持っていくのか伺う?

【答弁】
 地域の防災力を高めていくためには、地域が自主的かつ継続的に地区防災計画に取り組むことで効果が上がると考えており、札幌市としても積極的な支援が必要と認識している。具体的には、先行地区として、活動を報告し、お互いの取組を共有するためフォーラムや講演会などを開催するとともに、計画に基づき地域が実施する防災訓練の支援などを行っていく。また、モデル地区の活動を紹介する事例集を作成することなどにより、多くの地域に周知を図り、地区防災計画の取組を一層拡げていく。

(2) 災害情報伝達の取組について

 昨今、事前の情報によって地震や気象災害に備えることが可能となり、防災対策として高度で細分化された情報を分析・把握する事が今まで以上に重要になっている。町内会主催の防災に関する勉強会に参加した際に、災害時の情報伝達手法の一つに緊急速報メールを取り上げていた。
 災害時に緊急情報を通知し、最寄りの避難所を探し出せるスマートフォンやタブレット端末向けの防災アプリである「札幌市防災アプリそなえ」については、市民の認識は進んでいると考える。一方、オフライン時でも防災情報ハザードマップを見ることや、これまで受け取った緊急情報配信の履歴情報を確認できることなどを知っている市民は少なく、その利用方法の理解促進が必要と考える。
 そこで、今回、防災システムを整備することによって、市民への情報発信体制がどのように強化されるのか伺います。

【答弁】
 災害時における市民への避難情報等については、機を逸せずに発令判断を行い、多様な媒体により円滑に発信することが重要である。新たなシステムでは、気象や河川水位などの災害関連情報を機械化により、確実に監視する機能や、複数の媒体へ一括して情報発信できる機能を導入することで、市民への情報発信の迅速化を図り、適切な避難行動につなげていきたい。
4 感染症対策について
 中国湖北省武漢市で昨年12月に、新型コロナウイルスに関連した肺炎の発生が報告されて以降、世界各国から続報が続いている。
 今年の1月30日、2月18日には、札幌市感染症対策本部設置要綱に基づき、本部長である市長のもと、札幌市感染症対策本部会議が開催され、感染予防策の周知徹底を図るなどの指示により、全庁一丸での取組と認識しているが、情報が少ない中、保育園、幼稚園、小中学校などでは、保護者からの不安の声が多く寄せられ、現場でスムーズに対応できるよう情報の周知が徹底されていたのか疑問が残る。
 毎年のようにインフルエンザなどの感染症が猛威を振るい、さらに10年間隔で新型の感染症が発生するなど、グローバル社会においては、感染症の不安にさらされる状況が避けられないことからも、集団感染を防ぐためには、日常的に集団で生活する施設に対しては、平時から感染症への対応を理解してもらう必要があると考える。
 そこで、今回の新型コロナウイルスの発生を受け、改めて、感染症対策における全庁を上げた取組の徹底が必要と考えるが、対策の指揮を取る市長の認識を伺う?
【答弁】
 これまで3回にわたり、私を本部長とする感染症対策本部会議を開催し、全庁で情報を共有しながら、状況の変化に応じて必要な対策を指示している。
 3回目の本部会議では、札幌市主催のイベント等を当面3週間程度、原則中止または、延期することを指示するとともに、高齢者施設等において不特定多数の方が出入りすることを極力抑えることや不要不急の外出・面会等を控えることを求めたところで、引き続き、事態を掌握しながら、陣頭に立って適時適切に指示を行い、全庁一丸となって、市民の皆様が過度に不安になることなく冷静に対処していただけるよう努めていく。
5 子ども施策について
(1) 子どもの貧困対策について
 昨年6月の法改正で子どもの「将来」だけではなく「現在」の生活等に向けても子どもの貧困対策を総合的に推進することが明記されるとともに、市町村に対し、子どもの貧困対策計画を策定するよう努力義務が規定され、11月に新たな「子供の貧困対策に関する大綱」が閣議決定された。
 大綱では、子育てや貧困を家庭のみの責任とするのではなく、地域や社会全体で課題を解決するという意識を強く持ち、子どものことを第一に考えた適切な支援を包括的かつ早期に講じていくという基本的な考えのもと、@親の妊娠・出産期から子どもの社会的自立までの切れ目のない支援、A支援が届いていない、または届きにくい子ども・家庭に配慮、B地方公共団体による取組の充実などの方針が打ち出された。
 また市町村においては、福祉や教育等の取組の過程で得られた個別の子どもの状況に関する情報を活用することにより、支援を必要とする子どもを広く把握し、効果的な支援につなげていくことなどがうたわれている。
 そこで、法律の改正や新たな大綱が決定されたなかで、子どもの貧困をめぐる現状の認識と、札幌市が子どもの貧困対策を今後どのように進めていくのか伺う?
【答弁】
 国の新たな大綱の基本方針として、親の妊娠・出産期からの切れ目のない支援体制の構築や、支援が届いていない子どもや家庭への配慮などが示されており、札幌市の計画においても、これらを重要な施策と位置付け、様々な取組を進めてきたところである。その中で、貧困の状況にある子どもや家庭においては、健康や学習環境、体験の機会など様々な点で困難や制約が生じていることや、社会的孤立の傾向にあることで、保護者が厳しい子育て環境に置かれるものと認識している。
 特に、子どもコーディネーターが地域を巡回する中では、経済的困窮にとどまらず、養育環境面など複合的な課題を抱え、個別の機関や制度だけでは解決が困難なケースも存在している。これらの課題を踏まえ、今後、子育てや福祉、教育など関係部局の組織横断的な連携はもとより、地域における様々な支援機関や団体とのつながりをより一層深め、困難を抱える子どもや家庭に必要な支援が行き届くよう、対策を進めていく。


(2) ひとり親家庭の子どもの養育費確保について
 2016年度に厚生労働省が実施した全国ひとり親世帯等調査によると、「現在も養育費を受けている」と回答した母子世帯の割合は2割程度にすぎません。母親の収入が少ない中、別れた父親から養育費が支払われず、おのずと子どもの貧困が発生してしまうとの指摘もあり、日本は先進国のなかで、子どものいるひとり親世帯の貧困率が最低水準だとする国際調査もある。
 札幌市が2017年に実施した「ひとり親家庭の生活と意識に関するアンケート調査」をみると、母子世帯の就労状況は83.8%と全国平均より2ポイント高くなっていますが、平均年間就労収入は200万円未満が62.8%となっている。「現在困っていること」の問いでは、「家計」と回答する母子家庭が79.5%と圧倒的に多く、生活は依然として厳しい状況が見える。民事執行法が改正され、養育費などの支払いが滞った時、公正証書などに基づいて、裁判所を介して支払い義務者の給与や資産に関する情報を入手しやすくなる側面はあるものの、支払いを得るために要する時間や金銭の負担は小さくない。
 国は2020年度予算案に「ひとり親家庭等の自立支援の推進」として養育費確保支援を親の資格取得支援などとともに加えました。札幌市は、2018年3月に策定した「ひとり親家庭等自立促進計画」において、「養育費の確保及び適切な面会交流の推進」を基本目標の一つに掲げている。
 そこで、ひとり親家庭の子どもの養育費確保に関する課題認識と、昨今の動きも踏まえて今後どのようにひとり親家庭の支援を進めていくのか伺う?
【答弁】
 養育費の受取りは、ひとり親家庭の子どもの重要な権利であるにもかかわらず、母子家庭の半数近くが取決めをしていないこと、また誰にも相談していない方が多い状況について課題であると認識している。札幌市においては、ひとり親家庭自立促進計画に基づき、相談体制の充実と窓口の周知に努めているほか、履行確保のための法的手続きに関するセミナーなどにも取り組んでいるところ。
 今後は、養育費の確保に向けた新たな国の動きや、他都市の状況なども踏まえ、より効果的な支援の在り方について検討してまいりたい。


(3) 第2子保育料無償化について
 安心して出産・子育てができるよう、保育所等の施設整備や質の確保を進め、待機児童解消に努めるとともに、子どもを生みたいと願う世帯に経済的負担の軽減といった支援もしっかりと進めていくことが重要である。また、二人以上の子どもを持つ世帯の経済的な負担感は増しており、さらなる支援が必要と考える。
 2020年度予算案に「第2子保育料無償化の拡大」が盛り込まれ、2017年度より実施している3歳未満の児童を対象とした第2子保育料の無償化の対象範囲を拡大するとしている。
 具体的には、これまで保育所等を同時に利用していない場合でも年収約360万円未満のみに適用していた第2子保育料無償化を年収約640万円未満まで拡大して適用するものと聞いており、支援を必要としている世帯への経済的支援策として評価している。
 そこで、第2子保育料無償化の取組について、改めてお考えを伺う?
【答弁】
 札幌市の調査では、持ちたい子どもの数を持てない理由として「収入が不安定なこと」や「経済的な負担が増えること」などが挙げられており、安心して子どもを生み育てられる環境の充実に向けて、子育て世代に対する負担の軽減が求められているものと認識している。また、昨年10月より実施された幼児教育・保育の無償化により、多くの世帯で経済的負担が軽減されたが、3歳未満は非課税世帯のみが対象となっており、課税世帯は引き続き保育料の負担が生じている。
 このような状況を踏まえ、とりわけ経済的負担の大きい多子世帯への支援の充実を図ることとし、第2子保育料無償化の対象を拡大することとした。


6 森林環境譲与税について
 昨年4月に施行された森林経営管理法とあわせて、適切に森林管理を行うための森林環境譲与税が創設され、2019年度から、都道府県と市町村に譲与税の配分が開始された。
 2019年の台風15号において倒木による被害が拡大したことをはじめ、近年、甚大な自然災害が発生していることを踏まえ、防災対策の観点からも森林整備が喫緊の課題であるとして、昨年12月、譲与額を前倒しで増額する措置が、税制改正大綱で決定した。
 これは、地方公共団体金融機構の公庫債権金利変動準備金を活用して、全額譲与となる時期を、当初予定の2033年度から2024年度と変更し、さらに2020年度から倍額譲与とするものです。これにより、札幌市の2020年度の配分予定額は約2億円となり、2024年度からは、全額の約3億2千万円が毎年、配分されることが試算されている。
 北海道における木材の一大消費地であり、多くの非木造建築物が建てられている札幌市において、森林環境譲与税を活用し、まずは公共建築物の地域材による木造・木質化を積極的に進めることが重要と考える。直近でいえば、中央区に計画している「ちあふる・ちゅうおう」が整備されると聞いているが、こうした施設から地域材を使うことを積極的に取り入れるべきであり、それには全庁一体となって森林環境譲与税を活用し地域材の利用を促進していくべきと考える。
 そこで、森林環境譲与税が増額となったことを受けて今後どのように地域材を活用していくのか、また、具体的にどのような施設で地域材を活用していくのか併せて伺う?
【答弁】
 一大消費地である札幌市としても地域材の活用を通して、地球温暖化や災害の防止などにつながる森林整備の推進や、林業の振興に寄与していくことが重要であると考えている。このため、今後の譲与税の増額も踏まえ、更なる公共建築物への地域材利用の拡大に向け、庁内においても検討を進めているところ。
 具体的には、学校や中央区保育・子育て支援センター「ちあふる・ちゅうおう」など、子どもたちが利用する施設のほか、新MICE施設や中央区役所の新庁舎など、多くの市民が利用する施設に活用を図ることで、地域材の良さや魅力を伝えていく。
7 市職員の人材確保について
 本市においては、多くの職種において「社会人経験の部」を導入し、満59歳まで受験することを可能としているが、この試験を導入していない職種においては、優秀な職員を確保することに苦慮している様子が伺える。今後、さらに「社会人経験の部」の対象を広げ、受験者の確保に努めることが重要と考える。
 幅広い年代を対象とした雇用の確保に積極的に取り組むことは、職場の多様性に繋がり、地域社会や子育て世代の安定にも繋がります。さらに、民間企業への波及効果を生む可能性もあり、年度途中からフレキシブルに採用することも可能となる。
 そこで、受験者数が減少傾向にあり優秀な人材を確保することが難しくなっている現状についての見解を伺う。また、受験要件を緩和することや採用時期に柔軟性を持たせることで受験者数を増やし、有為な人材を確保することも必要なのではないかと考えるが、併せて見解を伺う?
【答弁】
 民間企業の採用が活発化していることや少子化等の影響により、全国的にも公務員採用試験の受験者数が低下している中、札幌市においても低下傾向にあり、厳しい状況であると認識している。これまで、大学等へのリクルート活動のほか、インターンシップ等、様々な取組に力を入れてきたところであるが、受験要件の緩和や採用時期の在り方等についても、検討を進めていく。
8 多死社会の到来を見据えた施策の考え方について
 現在、札幌市では1年間に2万人近くの方が亡くなっておりますが、今後、団塊の世代をはじめとする人口の多い世代の高齢化により、それほど遠くない将来に、天寿を全うされて亡くなる方がさらに多くなる、いわゆる「多死社会」が到来する。
 これからは、「終末期をどのように過ごすのか」「最後の看取りをどうするか」などの生前に関する問題と合わせて、別の視点からの問題、すなわち「亡くなった後に利用する火葬場や墓地に関する問題」にも目を向ける必要がある。
 火葬場に関しては、火葬件数が多くなり施設の混雑がひどくなってきたため、希望する日に火葬することができずに何日も待たされてしまうということが既に東京などで問題となっているが、札幌市においても同様のことが起こるのではないかと危惧している。
 多死社会の到来による火葬場や墓地に関する様々な問題に対応できる状況にあるとは言えません。札幌が今後も市民にとって安心して暮らすことのできるまちであり続けるためには、高齢者福祉の取組に力を入れることはもちろんであるが、「死」は誰にでも等しく訪れるということを踏まえ、多死社会の到来に伴う火葬場や墓地の問題解決に向けた取組を進めていくことが重要ではないかと考える。
 そこで、今後、多死社会の到来が避けられない中にあって、札幌市としてどのような施策を進めていくのか伺う?
【答弁】
 多死社会の到来による火葬場や墓地に関する問題は、十分な対策を行わなければ、より深刻になっていくことは避けられないため、将来を見据えた取組を進める必要があると認識している。また、火葬場や墓地に関することは、日ごろ話題になることが少ないが、いずれ誰にでも関係する問題だからこそ、市民の皆様に関心を持っていただき、将来自分や身近な人が関わる時のことを、あらかじめ考えるという意識を醸成していくことも重要である。このため、今年度末には、火葬場や墓地の安定運営と、市民の意識醸成を施策の柱とする「(仮称)札幌市火葬場・墓地のあり方基本構想」を策定予定であり、パブリックコメントを1月31日まで実施し、現在意見の取りまとめを行っている。今後、この構想に基づく取組を進めることによって、多死社会においても市民が安心して暮らし続けられるさっぽろを目指していく。


9 成年年齢引下げに伴う成人式の在り方について
 2018年6月に民法が改正され、2年後の2022年4月1日以降、法律上の成年年齢が20歳から18歳に引下げられることとなっている。こうした状況を踏まえ、現在、全国の自治体で成年年齢引下げ後における成人式の参加対象年齢について、法改正に合わせて18歳に引下げるか、それとも従来通り20歳とするかなど、その在り方について検討されると聞いている。昨年の第1回定例会代表質問において、我が会派は成年年齢引下げに伴う成人式の在り方について、スケジュールを含めて、今後どのように検討を進めていくのか質問した。これに対し札幌市は、参加対象者を始め、成人式関係者の意向をしっかり把握するとともに、国の会議の検討状況や他都市の動向も参考にしながら、2019年度中をめどに方針を定められるよう取り組むと答弁があった。
 そこで、札幌市では成人式関係者の意向等についてどのように把握しているのか、また、成年年齢引下げに伴う成人式の在り方について、どのような方針とする考えであるのか伺う?
【答弁】
 令和4 年度に新たに法律上の成年となる、市内の中学3年、高校1年の生徒を始め、その保護者や和装レンタル事業者などの成人式関係者を対象に、令和元年7月から8月にかけてアンケート調査を実施した。調査の結果としてはいずれも、成年年齢引下げ後も20歳が望ましいとする意見が多数を占めており、地域で成人式を主催している、各区成人の日行事実施委員会においても同様の意見であった。
 また、18歳の場合、進学に伴う受験や就職を控えた時期と重なることから、成人式に参加できない青少年が増えることが懸念されるところ。以上のことを踏まえ、札幌市としては、令和4年度以降もこれまでと同様、20歳とする方針としたい。


10 中小企業の人材不足への対応に向けた取組について
(1) 生産性向上に向けた支援について
 廃業率は年々高まっているが、廃業に至る要因の一つとして人材不足が挙げられるが、人材不足による廃業には、後継者不足と従業員不足の二つの側面がある。本市では後継者不足について、事業承継のマッチング支援という形で、2019年度から具体的な取組を速やかに開始している。
 一方、従業員不足に関しては、国が推し進めている働き方改革により、建設事業などの一部を除いて、この4月から中小企業に対しても時間外労働の上限規制が適用される予定であることから、とりわけ人材をやり繰りする余裕のない中小企業においては対応に窮し、業務の縮小や廃業を選択するケースが一層増えるのではないかと懸念している。
 廃業の増加は、雇用はもとより、顧客とのつながり、技術や知識・経験などが失われ、札幌市の経済全体にとっても大きな負の影響を与えるものと考える。
 生産年齢人口が減少する中、中小企業が人材不足に対応していくためには、新たな人材確保に向けて取り組んでいくことはもとより、既に在籍している人材を維持し、従業員一人ひとりがワークライフバランスを保ちつつ、いきいきと働けるよう生産性の向上を図ることが重要である。
 本市では、札幌市産業人材創出推進本部を立ち上げ、各業界へのヒアリングやアンケートなどの取組に着手していますが、中小企業の廃業率上昇を抑え、人材不足に対応するためには、生産性向上に向けた支援をより一層推進していくことが必要である。
 そこで、中小企業の生産性向上に向けた支援を今後どのように進めていくのか伺う?
【答弁】
 市内の多くの中小企業において、人材不足が深刻な経営課題となる中で、企業が
 事業を継続できるよう売上や利益を維持向上するためには、生産性の向上が極めて重要と認識している。そのため、これまで、ITを活用した新しい設備や業務管理システムの導入支援のほか、人材育成や経営の質の向上などに向けたセミナーなどを実施してきた。
 今後は、昨年7月に設置した産業人材創出推進本部を核として、業界ごとのニーズの把握はもとより、工場へのIoTシステム導入支援の拡大や、さっぽろ人材サポートデスクを通じた業務改善ノウハウの提供など、生産性の向上につながる様々な支援に取り組んでいく。


(2) 雇用のミスマッチについて
 北海道の新規学卒者の入社3年以内の離職率は、高卒で45.5%、大卒で35.9%と全国平均よりも高卒で6ポイント、大卒で4ポイント程度高い状況にあります。転職経験者を対象とした民間調査によると、離職理由について、「労働時間が不満」、「給料や福利厚生に不満」などが上位に挙げられている。
 こうした調査からもわかるように、業種、職種のみならず、勤務時間や給料といった労働条件に関しても、企業と求職者のニーズが一致していない、「雇用のミスマッチ」が発生していると言えるのではないか。
 札幌市産業人材創出推進本部では、市内企業全体の人材確保策を検討しているが、求職者数に対して企業の求人数が大幅に上回っている現状においては、一部の業種、職種の有効求人倍率が高止まりするという可能性は否定できない。
 人材確保に苦慮する企業に対して、採用から育成、そして定着へと好循環につながるよう、働きやすい環境作りの後押しをするなど、行政がより一層の支援をしていくべきではないかと考える。
 そこで、企業と求職者のマッチングについて、今後、どのように取り組んでいくのか伺う?
【答弁】
 全国的な売り手市場が続き、とりわけ中小企業の人材確保が困難となる中、早期離職につながりやすい雇用のミスマッチを解消していくことは、札幌市においても重要な課題であると認識している。これまでも、職場実習を通じ若者の雇用につなげるワークトライアルのほか、職場体験を希望する子育て中の女性と企業をつなぐ「ここシェルジュさっぽろ」、さらには高齢者向け仕事体験付きのシニアワーキングなど幅広くマッチングの機会を設けてきた。
 こうした施策に加え、大学生等を対象とするインターンシップ支援を新年度予算案に盛り込んだところであり、求職者が企業の魅力を発見できる機会を創出し、ひいては、企業に働きやすい環境づくりを促していくことで、企業と求職者のマッチングをより一層充実していく。


11 給特法の改正について
(1) 教員の1年単位の変形労働時間制について
 昨年12月に「公立の義務教育諸学校等の教育職員の給与等に関する特別措置法」いわゆる「給特法」の一部改正が行われ、2点大きな変更があった。
 1点目は、「1年単位の変形労働時間制」の適用が可能となったこと。これは、業務繁忙時期の所定の勤務時間を延長する代わりに、夏休み等の長期休業期間中に休日の「まとめ取り」を行うもの。
 2点目は、「勤務時間の上限に関するガイドライン」を「業務量の適切な管理等に関する指針」に格上げし、文部科学大臣が策定及び公表をするものである。
 札幌市では、この指針を受け、今議会にその上限等を定めるための根拠となる条例案を上程し、先日の市長提案の際にもその改正趣旨の説明があった。今後は、文部科学省から示された指針の内容を踏まえ、規則等で具体的上限時間を定める方針と聞いている。
 2019年11月17日の衆議院本会議趣旨説明においても、1年単位の変形労働時間制を導入すること自体が日々の教師の業務や勤務時間を縮減するものではないとし、一年単位の変形労働時間制の導入によって学期中の勤務が現在よりもさらに長時間化しては本末転倒であるとしている。こうした政府の見解からも長時間労働の解決には「業務の削減」が大前提であることが理解できる。
 そこで、札幌市として政府の見解を受けて、変形労働時間制をどのように考えているのか伺う?
【答弁】
 教育委員会としては、1年単位の変形労働時間制を教員の長時間労働対策につなげるためには、政府見解と同様、学校全体の業務を削減するとともに、長期休業期間中に振替休日を取得しやすい環境を整えることが重要と考えている。教員の負担軽減については、これまでICT環境の整備のほか、部活動休養日の設定や、勤務時間外の電話対応を留守番電話にするなど、様々な取組を実施してきた。今後は、引き続き学校の業務改善等に向けた環境整備に努めるとともに、国から示される具体的な運用などを踏まえながら、変形労働時間制の導入の可否について、慎重に検討を行っていく。


(2) 教員の勤務時間の上限時間について  また、今後、教員の勤務時間の上限時間を定めた場合、その実現に向けて、札幌市としてどのように取り組んでいくのか伺う?
【答弁】
 教育委員会では、これまで教員の長時間労働対策として、様々な取組を実施してきたところであるが、さらに時間外勤務を縮減していくためには、これらの取組を進めていくとともに、学校管理職の勤務時間に対する意識を変えていくことも重要と考えている。
 現在、民間コンサルタントに委託し、学校における長時間勤務の実態について調査分析を行っており、今後、この結果などを踏まえ、管理職を対象とした研修を新たに実施するほか、教員の負担軽減につながる実効性ある取組を推進していく。


12 東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会について
 昨年9月に開催されたラグビーワールドカップでは、多くの外国人観戦客が札幌を訪れました。地下歩行空間やコンベンションセンター、さらには札幌ドームでのパブリックビューイングにも大変多くの市民が集まり、市民が一体となって感動を共有する場が数多く設けられた。
 東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会においても、札幌で競技が開催される際はもちろんのこと、大会期間を通じて多くの市民が、様々な形で大会や競技の魅力を感じていただく機会を創出することが重要です。こうした取組を着実に進めることで、札幌市の今後のスポーツ振興や、2030年冬季オリンピック・パラリンピックの招致に向けた機運醸成に大いに寄与すると考える。
 そこで、一人でも多くの市民にオリンピック・パラリンピックの魅力を感じていただくため、どのような取組をしていくのか伺う?
【答弁】
 多くの市民にオリンピック・パラリンピックの魅力を感じてもらうためには、誰もが身近に、そして気軽に体感してもらえる場の創出、とりわけ感動と興奮を仲間や友人の皆さんと共有できる機会の創出が重要である。そのため、多くの市民が一緒に応援できるパブリックビューイングを市内各所で実施することをはじめ、大会前から道内市町村やスポンサー企業と連携した様々なイベントを実施するなど、オリンピック・パラリンピックの魅力を存分に楽しむことができる場を数多く作っていく。
 加えて大会期間中には、街並みに都市装飾を施し祝祭感や高揚感を高めることで、197万人の市民にとって忘れられない夏とするなど、2030年冬季オリンピック・パラリンピック大会の招致機運醸成につなげいく。